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アキラとアキラ、男女ふたりのユニットで運営しています。医療介護、グルメ、アウトドア、文具など書いています。

不思議なお金儲け。

最近、理学療法士や作業療法士の中で、将来不安からなのか、「副業」という形の副収入を得る方法をやおら模索している雰囲気が盛んになっている。

 

昔ならば療法士免許を取れば、ある程度安定した収入を得られる職業だったのが、医療保険改正のたびに医療費削減の名のもとに下げ続けられるリハビリテーション費のあおりを受けて、「安定」という神話が崩壊してきている。と感じている人が多いということだろう。

 

副業と言えば、単純に今までであれば定時まで一つの病院で働いて、時間外に他の病院や施設へ。または、非常勤で学校で。なんてのが普通だったが、現代はネット社会。情報社会。ネット上でアフェリエイトや知識をお金に変えて副収入を得ようなんて方法も出てきた。

 

ほ、ほう。そんなお金儲けの方法があるのか~。と感心してしまうほどだ。

 

 

ネットを見ていると、「肩こりを解消する方法」「寝違いを取る方法」「医療改正の要点」「筋膜リリースの要点と方法」なんてのが、な・な・なんと有料で売られているじゃあーりませんか。

 

「そんなの知りたい人いるの?へぇ~。需要と供給の関係が成り立っているのか~。」

 

と感心してばかりである。

 

はたまた、他の療法士がやっているセミナーにケチをつけているようなのもある。そんな記事が、なんと有料。

 

ん~。凄い時代になったもんだ。 私のようなステレオタイプの人間の理解をはるかに凌駕している。

 

情報はネット上で幾らでも落ちている「情報」と言うのは、お料理で例えるなら、食材の一つに過ぎない。それをいかにどのタイミングで、どの場面でどうやって使うかが「治療「」なのである。今日は暑いから少し、塩味と酸味を足してみよう、この人は酸味が苦手なので、薄めにいれて、さっぱり感だけ残してみよう。ってなぐあい。

 

療法士がやっている実際の場面で当てはめてみると、今日は患者さん機嫌が悪いから、まずは、機嫌を治してもらえるように大好きな昔の武勇伝の話を振ってみよう。痛みで、動作性が低下しているから、除痛から今日はやってみようか。除痛の方法はコミュニケーション療法を中心に考えると物理療法より徒手療法でやってみよう。徒手療法だと痛みで機嫌が悪くなっているなら、できるだけ痛みが出ない関節包内運動と筋膜リリースを少し加えみるか。

 

てな塩梅。天気や家族関係、仕事。いろんな要因で体の不調はできている。何から出ているのかを精査して天気や湿度等々によって理学療法はどんな治療法を使うのかが変化する。

 

「情報」=「食材」

 

なのである。大根やごぼうが何たるかを知ることは無論大事なことだが、理学療法において一番大事なのは食材(情報)を料理(不調・不具合の改善)にすることである。いくら大根やジャガイモをよく調べても実際においしい料理ができなければ、患者さんにとっては意味のないものなのである。

 

徒手療法の〇〇法なんてのは、東洋医学のツボで例えるなら、「合谷押しときゃ歯痛が治るのだよ」的なもんである。歯医者から言わせれば、そんなツボ押しても齲歯は治りません!って怒られちゃいますよ。(笑)

 

でも、歯が痛くてどうしようもなくて、今この場だけ、この瞬間だけ歯痛を止めたい!なんて場合には、齲歯は治らないが、合谷で「痛み」は一時的に多少軽減する。中国4千年の歴史がそれを教えているのだ。(それだけじゃないですけどね。(笑))東洋医学・西洋医学問わず、どんな治療法でもタイミングと「情報」を組み合わせる技術が必要なのです。

 

「情報」をそのまま「治療」だと勘違いしている人が多い。 

 

決して、「情報」=「治療」ではない。

 

例えば、お薬の情報はネット上でいくらでも調べることができる。しかし、薬の効能や副作用をいくら知っていても決して医師の行う治療はできない。免許の問題を言っているわけではない。薬をいくら調べても、いくら情報を収集しても、症状のどのタイミングで、どの量を入れる。この薬とこの薬の組み合わせは・・・。と細かく組み合わせていけば、数千、数万通りの組み合わせになる。「情報」だけでは、数万通りある組み合わせを職人さながらに一人一人の患者に合わせて処方する訓練を何年もかけて行う「医師」にはなれない。ということです。

 

まぁ、情報はちゃんと使えるようになって初めて、「技術」になるのです。「情報」だけ知っていても「治療」はできないってお話でした。(笑)

 

 

 

 


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